水圧で人間の限界はどのくらい耐えられるのでしょうか?
水深4000mの水圧はいったいどのくらいなのかなどみなさん疑問に思されているようです。
今回は、水圧で人間の限界はどのくらい耐えられる?水深4000mの水圧はどのくらい?についてまとめていきます。





目次
水圧で人間の限界はどのくらい耐えられる?
通常、潜水士は水中で約40メートルまで潜ることが可能です。
以下は、潜水による水圧が人間の体に及ぼす影響を示す表です。
水深 | 水圧(大気圧) | 体内の空気の容量 |
---|---|---|
0メートル(地表) | 1大気圧 | 1 |
10メートル | 2大気圧 | 1/2 |
20メートル | 3大気圧 | 1/3 |
30メートル | 4大気圧 | 1/4 |
水深が増えるごとに、体内の空気の容量は減少します。
これは水深が増えることで水圧が上昇し、それにより体内の空気の容量が減少するからです。
例えば、水深10メートルでの水圧は地表の2倍(2大気圧)で、体内の空気の容量は半分(1/2)になります。
これ以上深く潜ると窒素酔いの危険性が高まります。
窒素酔いは深度とともに気圧が高まるために起こります。
これにより、潜水士の血液中の窒素が溶け込み酔っ払った状態を引き起こすことがあります。
さらに深く、約300メーターまで潜ると高圧神経症候群(HPNS)のリスクがあります。
また、
ちなみに水深200mを超えた世界は深海とよばれ、人間の目では真っ暗闇となり何も見えません。
これは極端な深さで体が経験する圧力により引き起こされる神経学的な症状の集まりです。
現在の深度潜水の世界記録は、深さ332.35メートル(1090.45フィート)で、これはエジプトのダハブで2014年にアフメド・ガバーによって達成されました。
ただし、このような深度に潜るには非常に高度な訓練と慎重な計画が必要です。
以下に人間の身体はどのくらいの水圧に耐えられるのかを表にしました。
水深 | 影響 |
---|---|
浅い | 普通に泳ぐことができる |
10m | 耳に軽い圧力を感じることがある |
20m | 水圧によって体を包む感覚がある |
30m | 呼吸の制御が重要になる |
50m | 高い水圧により肺の空気が圧縮される可能性 |
100m | 深度への潜水は専門的な装備と訓練が必要 |
200m | 通常の人間の限界を超える深度 |
一定以上の水圧で人間の体にどのような負担がかかるかは以下にまとめてあります。
- 水圧による耳への負荷
深い水中では、耳に水圧がかかり、内部の空気が圧縮されます。
このため、水深が深くなるほど耳に圧力を感じることが増えます。 - 窒素吸収と浮上時の窒素放出
潜水中に窒素を吸収しやすくなります。
急速に浮上すると、窒素が急速に気体状態に戻り、窒素中毒のリスクがあります。
適切な浮上手順や安全停止を守ることが重要です。 - 酸素不足と無酸素状態
水中では酸素が限られており、深く潜るほど酸素供給が制限されます。
極端な場合、酸素不足や無酸素状態に陥る可能性があります。 - 深海病や窒素泡症候群
長時間の深海潜水や急速な浮上は、深海病や窒素泡症候群といった症状を引き起こす可能性があります。
これらは体内の窒素の異常な増加や気泡の形成に関連しています。
爆縮についてはこちらをご覧ください。

潜水艦についてはこちらをご覧ください。

水深4000mの水圧はどのくらい?
水深4000メートルにおける水圧は非常に高いです。
水圧は水深に比例して増加しますので、水深4000メートルでは、通常の大気圧に比べて約400倍もの圧力がかかります。
具体的な数値で表現すると、水深4000メートルでは約400気圧となります。
これは、大気圧が1気圧であるとした場合、400倍の圧力がかかっていることを意味します。
このような高い水圧の環境では、一般的な生物や人間の存在は困難であり、特殊な適応を持つ深海生物が生息しています。
以下はカップ麺が水圧によってどう変化したかがわかる画像です。
水深に対する水圧の説明展示
ブタメンを使ってる理由は不明 pic.twitter.com/o2CDazeixv
— tKato (@oxkawaka) February 24, 2020
ジャスト4000mでの影響は画像にないですが、5000mだとブタメンのカップが半分以下に小さくなっていることがわかりますね。
この水圧がもしも人間にかかったら・・・考えただけでも恐ろしいことになりますね。
深海魚についてはこちらをご覧ください。

深海探査や潜水器具を使用した探検には、高い水圧に耐える設計や装備が必要です。
人間が潜れる水圧の限界は?
人間が潜ることができる水圧の限界は、まだ完全には解明されていません。
しかし、プロのフリーダイバー(酸素ボンベを使わずに潜水する人々)の中で最も深く潜ることができる人々でも、だいたい400フィート(約122メートル)程度までです。
それ以上深く潜ると体にとても大きなプレッシャーがかかり、肺に出血したり心臓に過度のストレスがかかったりする可能性があります。
このような深度に潜ると、ダイバーが水圧によって肺に出血を始めたり、心臓に過度の負荷がかかったりすることがあります。
深く潜ったダイバーが表面に戻ったときに血を吐くことも珍しくないと言われています。
ただし、これらはあくまで現在の知識に基づくもので、人間の体がどの程度の水圧に耐えられるかについては、まだ完全には解明されていない部分もあります。
それ以上の深度や圧力をテストするには、現実の人間を対象に実験を行う必要がありますが、それは倫理的にも技術的にも困難です。
タイタニック号についてはこちらをご覧ください。


人間に強い圧力がかかるとどうなる?
人間の体が強い水圧にさらされると、私たちが一般的に思い描くような「ぺちゃんこ」になるような状態にはなりません。
なぜなら、人間の体は大部分が水分で構成されており、水は圧縮性が非常に低いためです。
つまり、水深が増すにつれて水圧が増すと体の空気を含む部分(例えば肺)は圧縮されますが、水分で構成されている部分はほとんど圧縮されません。
しかし、これは体がダメージを受けないという意味ではありません。
水圧が増すと、深度が増すにつれて血液中のガスが体組織に溶け込み、窒素麻酔や減圧症(ダイバーズ・ベンド)などの深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
さらに、水深が極端に深い場所(例えば深海)では、水圧は非常に大きくなり、肺が極端に圧縮され、呼吸ができなくなる可能性があります。
また、血管が破裂し、肺に出血(肺水腫)を引き起こす可能性もあります。
したがって、高圧または低圧の環境で活動する際には、適切な訓練と装備が必要です。
水圧で人間の限界はどのくらい耐えられる?水深4000mの水圧はどのくらい?まとめ
水圧で人間の限界はどのくらい耐えられる?水深4000mの水圧はどのくらい?まとめはこちら!
水圧の人間の限界は個人によって異なるが、一般的には水深約30~40mで耐える限界とされる。
水深4000mの水圧は約400気圧で、人間にとって極めて過酷な環境であり、特殊な装備と訓練が必要。